2010年2月23日
3/8(月)10:30頃FMおたる「おたる案内人インサイドストーリー」
3/8(月)10:30頃FMおたる(76.3MHz)「おたる案内人インサイドストーリー」放送
=== 観光産業の裏側や体験談・今後の課題等をお伝えします ===
■再放送 同週金曜日21:15頃
今回の出演は、おたる案内人1級
森畑 竜二さん(北海道新聞小樽報道部 記者)です。
生まれも育ちも小樽で、2006年3月に希望して13年ぶりに小樽に転勤しました。記者として故郷に愛着を込めて報道しながらも、1人の小樽市民として「地域に何か貢献できないか」と思ってました。その答えの1つが「おたる案内人」への挑戦でした。
2月の「小樽雪あかりの路」のバックヤードツアーで、おたる案内人として初めてガイドを経験しました。イベントを支えるボランティアの人々に改めてこころを動かされました。ガイド終了後、「雪あかりの路」の由来である小樽出身の文学評論家・伊藤整の文学碑が建つ塩谷に行きました。伊藤整が青年期を過ごした塩谷で、地域住民が初めて文学碑の回りにスノーキャンドルの光を灯したからです。 その文学碑に刻まれる「海の捨児(すてご)」の碑文。わたしは故郷を離れていた際、小樽に帰省すると、塩谷を訪れて浜辺と文学碑に立ち寄りました。母の生家は塩谷で、祖父は伊藤整の文学碑建立の期生会のメンバーでした。幼心に塩谷の海は、原風景に刻まれていました。
<海の捨児> 私は浪の音を守唄にして眠る 騒がしく 絶間なく 繰り返して語る灰色の年老いた浪 私は涙も涸れた凄壮なその物語りを つぎつぎに聞かされてゐて眠つてしまふ。
私は白く崩れる浪の穂を越えて 漂つてゐる捨児だ。 私の眺める空には 赤い夕映雲が流れてゆき そのあとへ 星くづが一面に撒きちらされる。 ああ この美しい空の下で 海は私を揺り上げ 揺り下げて 休むときもない。
望郷の念と原風景への思いを、人は抱くと思います。その根底には、現代社会は特にそうですか、ものごとが猛スピードで動く中、変わることのない思い出や五感の刻印が現存することに感謝の思いがあるのかもしれません。わたしも故郷をまた、離れる生活が訪れると思います。でも、「海の捨児」でありながら、わたしには原風景がいつもそばに生きていると信じています。
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